機械屋英語のあれこれ
第4回 英語と誤り
1.誤訳・悪訳
大学の教員になると、いつかは著書を出したいと思うのが普通であろう。私も思いもよらず、結果的に8冊の本を出版した。赤面の至りであるが、未熟であったため、その説明に小さな間違いもいくつかあった。もちろん学術論文でも間違いは許されないが、純粋無垢な学生が初めて読む本に間違いがあると、その責任は大きい。
私は名古屋大学へ入学したとき、図書館で「誤訳-大学教授の頭の程-」(1)という本を見つけて読んだ。この本では、アダム・スミス(Adam Smith)やリカード(David Ricardo)の経済学の名著の日本語訳にある誤りを、翻訳者の実名入りでボロカスに指摘している。その本の前書きに以下の記述がある。
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【表紙の絵】
「博士ロボ工場~ロボットが働く時代~」
村越 和くん(当時13 歳)
ロボットは人間が入れない危険な所に行き、人間の代わりに働いたりしてくれます。また、自動車工場などではすでに使われてます。そんなロボットが工場にいればいいなと思いかいてみました。
でもロボットだけではだめなので絵の中には人間はいないけど、いつか会話などしながら働けたらなと思いました。