小特集 材料力学における異分野融合の大きな可能性
研究事例2: 機械工学と火山学の融合から「火山防災工学」を考える
1. はじめに
機械工学と火山学の融合のきっかけ
2014年9月27日、岐阜県から長野県にまたがる御嶽山が噴火し、悲劇を引き起こした。この大きな要因となったのが飛翔速度300km/h にも達すると報告されている噴石の直撃による被害である。直感でこの速度の石が直撃すれば危険なことは想像にたやすい。噴火から1週間後、噴石被害に関する検証の問い合わせがマスコミから筆者の所属研究室に届いた。当時、完成したばかりの大型の空気圧式発射装置(スペース・ダイナミックス研究所製:高速投射型衝撃破壊試験装置)の試運転をしているところであった。実際の噴石被害を完全に想定する実験はできないため、研究で使用している砥石約3kg を装置最高速度(当時)の250km/h で厚さ1mm の鋼板に衝突させ、貫通する結果を得た。
【表紙の絵】
「アレルギー物質がパパッとわかるメガネ」&「モニターロボ」
伊藤 心くん(当時9 歳)
このメガネはウエアラブルコンピューターメガネの未来型で、食物アレルギーがある人のために作られました。
メガネの横の黄色い部分から赤外線が出るので、物質の持つ波長のちがいから、中に入っている物質がわかります。
そのデータをロボットに通信してモニターロボに結果を表示します。
事前に自分のアレルギー物質を登録しておけば、食べられるかどうか瞬時に判断できます。
ぼくはナッツアレルギーですが、このケーキはOK マークが出たので食べることができます。
*作者の伊藤 心くんは2016年7月15~17日開催の「口笛世界大会2016 ジュニアの部」で優勝しました。
http://whistling.jp/wwc/wwc2016/wwc2016-results
http://www.akita-u.ac.jp/honbu/event/item.cgi?pro6&849