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2017/1 Vol.120

【表紙の絵】
「ハッピーハッピーマシーン」
中村 遼くん(当時5 歳)
作者のコメント:
人の心を傷つける人や、けんかばかりする人をハッピーハッピーマシーンが吸い
とってくれて、心のきれいな人に産まれかわらせてくれるよ。
みんなが幸せになってほしいな。

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機械屋英語のあれこれ

第1回 文法(冠詞)

石田 幸男(名古屋大学)

1.連載をはじめるにあたって

機械学会から、「機械屋英語のあれこれ」というタイトルで1年間連載記事を書いて欲しいという依頼があった。日本機械学会編「科学英語の書き方とプレゼンテーション」(1)、およびその続編(2) を書いたことから私に白羽の矢が立ったようである。英語の専門家でもないので躊躇したが、定年退職するまで論文執筆、学会発表などいろいろと経験したので、素人ならでは見方も役に立つだろうと思い引き受けた。

国際会議に出てみると、日本人でQ&Aに加われる人は極めて少ないのに気づく。最短でも中学から大学までほぼ8年以上も英語を勉強し、受験戦争の勝ち組に属す先生方でもこの状態である。私は退職後、名古屋大学の国際担当の特任教授として頻繁に海外の高校や大学を訪問するが、英語を母語としない国でも、学生は皆英語で自由に会話ができる。日本人の語学力は、もう国民的ビョーキである。10年以上も前になるが、アメリカで 学術誌“Journal of Vibration and Control” のEditor の会議に出たとき、議題の一つに「日本人の投稿した論文の英語について」というものがあったので驚いた。相当notorious になっている。議論の内容は、研究の中身は良いのだが、論文の英語がひどいので、掲載否にしてよいか迷うというようなことだったと記憶している。この議論の間、私は下を向いて小さくなっていた。

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