機械遺産のDNA ~機械遺産を通して技術と社会の変化を追う~
無停止杼換式豊田自動織機(G 型)第1号機/ 豊田式汽力織機
はじめに:トヨタの起源
トヨタグループの歴史は最初から自動車ではなく、日本の十大発明家のひとり豊田佐吉が発明した織機から始まり、息子の豊田喜一郎が自動車産業に進出し現在に至っている。
豊田佐吉は1885年の専売特許条例制定を知り、発明で世の中に貢献することを決意。母親の機織りを見て織機の改良を始め、バッタン高機を参考に1890年に豊田式木製人力織機を発明、最初の特許を取得する(特許 第1195号)。
佐吉の木製人力織機はバッタン高機と比べて生産性は4~ 5割高く、熟練が必要なよこ糸通しが片手でできるなど評判は良かった。しかし当時の織子は貧しい人たちであり、この織機はほとんど売れなかった。
キーワード:機械遺産のDNA
【表紙の絵】
「ハッピーハッピーマシーン」
中村 遼くん(当時5 歳)
作者のコメント:
人の心を傷つける人や、けんかばかりする人をハッピーハッピーマシーンが吸い
とってくれて、心のきれいな人に産まれかわらせてくれるよ。
みんなが幸せになってほしいな。