キーワード: 絶滅危惧科目-基盤技術維持のための再考ー
第12回(最終回) 歯車事情
No.1273, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1273-24/
近年の歯車設計について この50年で歯車設計の環境は電脳ソフト化し、歯車の基礎や加工原理も理解されないまま、ボタンを押せば答えが出て、加工機もNC化されて熟練技術をあまり必要としなくなった。そのため、問題が発生した時にはどう対処して良いのかが分からない状態が発生する。ある老練歯車…Read More
第11回 塑性加工は絶滅危惧科目か
No.1272, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1272-34/
塑性加工 本誌連載絶滅危惧科目に塑性加工を取り上げるように依頼があり、固体力学を専門とする研究者として、適任でないと感じたが、我が国の物つくりの基盤である塑性加工のさらなる発展に向けて考えるところを開陳させていただくことにした。絶滅危惧科目とは刺激的な表現であるが、塑性加工に携わ…Read More
第10回 溶接・接合工学のさらなる発展
No.1271, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1271-34/
溶接技術の実用化の過程 溶接学会は2026年に100周年を迎える。材料を局部的に溶融させるアーク放電の発見が1801年、溶接部を大気から遮断し、酸化などを防ぐ被覆アーク溶接棒の発明が1904年、そして、1920年には全溶接船ESAB IVにおいて溶接工法が世界最初の保険会社ロイド…Read More
第9回 設計製図の変遷
No.1270, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1270-38/
変遷 最初に、この原稿の執筆を引き受けたときには「日本における…」というような話を考えていたが、いつものように時間がなくなってしまい、「私の大学(と記憶)では…」というスタンスになってしまった。 京都大学は1897年6月18日に設置され、1900年7月14日に機械工学科の最初の卒…Read More
第8回 機械の未来を創る『機構学』教育
No.1269, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1269-26/
機構学の歴史と概要 機構学は古くて新しい学問 ホモ・サピエンスがすでに道具を使用していたことを考慮すると、機構の歴史は有史以前に遡ると思われる。その後、人々の生活の中で大工や鍛冶屋などの職人たちによってさまざまな機構が発明・工夫されてきた。有名な技術者・発明家として、古代ギリシャ…Read More
第7回 「内燃機関」の立ち位置
No.1268, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1268-30/
エンジン車の時代背景 くるまへの思い入れの熱量差 昭和45年(1970年)、大阪府で開催された万国博覧会(EXPO70)は、その会場の位置する北摂(大阪府北部にある池田、茨木、吹田、摂津、高槻、豊中、箕面の7市と島本、豊能、能勢の3町のあたりとされる)に暮らす何人もの小中学生を万…Read More
第6回 油圧・空気圧の過去・現在・未来
No.1267, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1267-38/
油圧・空気圧を取り巻く環境 油圧・空気圧の現状 油圧・空気圧技術は、60年代において、産業のオートメーション化の一翼となり、その高機能・高生産性に多大なる貢献をなした一分野である。そして、油圧・空気圧技術は、自動化機器、航空機、建設機械に多く利用されてきたが、SDGsへの取組みか…Read More
第5回 「金属工学科」の消滅と「金属工学」の進展、学びの課題
No.1266, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1266-44/
はじめに 金属工学科の消滅といささか刺激的な題名とした。ご存じだろうか、今の日本の大学において金属工学科の名称は存在していない。「金属」の名を冠する学科もほぼない。東北大学には、金属材料研究所、金属フロンティア工学科があるが、国立研究所であった金属材料技術研究所も無機材質研究所と…Read More
第4回 化学工学は「絶滅危惧学科」か
No.1265, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1265-32/
化学工学と化学工学科の歴史 時代とともに大きく変遷してきた 本シリーズのテーマは「絶滅危惧科目」であるが「絶滅危惧学科」という語もあり、「絶滅危惧学科」が論じられる際には必ずと言っていいほど化学工学について言及される。そこで、本稿ではまず化学工学・化学工学科の歴史をたどり、その変…Read More
第3回 流体機械の重要性とその教育
No.1264, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1264-36/
産業、社会を支える流体機械 その重要性と流体機械教育の意義 流体のエネルギーを機械的エネルギーに変換する流体機械である風車や水車は、温室効果ガスを排出しない原動機として発電設備に用いられ、今後ますます重要になることは言うまでもない。機械的エネルギーを流体のエネルギーに変換する被動…Read More
第2回 誰が防ぐ“ねじ”のトラブル!
No.1263, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1263-42/
ねじの歴史とその役割(1) 重い宿命を背負いながら使われている機械要素 ねじの起源は紀元前にさかのぼると言われている。19世紀の産業革命の時代に大きな発展を遂げ、1841年には英国のウィットウォースが最初のねじの規格を提案している。ねじ山の角度が55°であった点を除くと現在のねじ…Read More
第1回 講義「蒸気工学」の今昔
No.1262, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1262-62/
講義科目の推移 「蒸気工学」はどのように消えていったか 我が国に於ける工学分野の高等教育は工学寮(1873)、のちに工部大学校(1877)から始まった(1)。その後、東京大学に吸収され、帝国大学工科大学(1886)になるに及んで完全に文部省の管轄下に入った。この頃、文部省編として…Read More