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異分野との交流が成長を促す

No.1245, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1245-42/

私がトライボロジーの分野に携わるようになったのは、東京理科大学の学部4年生時、後に師匠となる佐々木信也先生の研究室に配属されたのがきっかけとなります。機械工学科に所属しながら、高校時代いちばん好きな科目は化学ということで、摩擦表面と潤滑油の化学反応の調査に取り組ませていただきまし…Read More

コロナ渦のコミュニケーションと学会活動

No.1245, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1245-43/

すべてが止まってしまった! 2020年の年明けから始まったコロナ禍は2年を過ぎても終息しない。当初は街角から人が消え、旅行もままならず、自宅での軟禁を余儀なくされた。最近では、人々も多少慣れてきたのか、あるいは感染してもしょうがないと諦めたのか、社会活動も徐々に復活してきたように…Read More

第7回 幕末・明治の教育への思い

No.1244, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1244-36/

前回までは、鍋島・小栗・大隈ら“個人”の業績に焦点を当ててきた。幕末から明治にかけて、社会制度のみならず、教育制度も大きく変革されたがその際、誰が舵を取り、何を変革し、いかに現在に繋げたのかをたどってみたい。 幕府による昌平坂学問所·蕃書調所 昌平坂学問所「昌平黌」は寛政二(17…Read More

第7回 読み取り難い機械受注統計をどのように読むか

No.1244, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1244-40/

民間設備投資の先行指標として内閣府の機械受注統計調査がある。機械受注「船舶・電力を除く民需」が民間設備投資に対して6カ月程度の先行性があると考えられるが、受注統計であることから読み取り方は結構難しい。 受注品の読み取り方の難しさ 物の製作には受注してから生産、出荷、売上というプロ…Read More

切実に生きることの功罪

No.1244, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1244-42/

私は幼少期から虚無主義に取り憑かれ、何てことのない1日を生きるだけでしんどさを感じていました。訳もわからず、人間として生まれて、生きる義務を背負っているようだが、その件に関して創造主的な存在から何の説明も受けていないことに不満を感じていました。多感な時に、リチャード·ドーキンスの…Read More

若者よ、学会に入れ!

No.1244, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1244-43/

本会との縁 錚々たるメンバーと同じ「名誉員」という称号を授かることに大いなる気恥ずかしさを覚えるとともに日本機械学会(以下、本会)との「縁」を強く感じる。 40年前、私が本会に入会した動機は講演会での発表のためである。入社間もないころに携わった水力機械の事故原因を一般化したものを…Read More

第7回 流体の基礎方程式

No.1244, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1244-34/

今回は流れを支配する支配方程式を導出する.前回は定常流を考えたが,今回はより一般的に流れは時間と共に変化する非定常流として,図7-1に示す微小な検査体積を考えよう.座標を$x$, $y$, $z$で定義し,それぞれの方向の速度を$u$,$v$,$w$とする.検査体積の各辺は$dx…Read More

第6回 運動量法則

No.1243, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1243-32/

6.1 検査体積と検査面 運動している流体の単位時間当たりの運動量変化と流体に作用する力の関係はニュートンの運動の第2法則によって「(流体の単位時間当たりの運動量変化)$=$(流体に作用する力)」と記述される.質点や剛体と異なり流体は自由に形を変えるため,運動の法則を流体運動に適…Read More

第6回 大隈重信の思い

No.1243, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1243-34/

理系藩士でもあった政治家・大隈 大隈重信(図1右端)は、天保九年(1838年)に佐賀藩の四百石取りの上士(上級武士)の長男として生まれた。大隈家は代々砲術家として佐賀・鍋島家に仕えていた。父・信保も藩命で長崎に警護のために赴任していた。大隈は、家業とも言える砲術にとって重要な数学…Read More

第6回 民間設備投資の動きに連動する工作機械受注の内需

No.1243, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1243-38/

工作機械の受注の変動は産業機械の受注以上に大きい。内需も外需も変動が大きいが、工作機械の内需向け受注が民間設備投資の動きとどのような関連があるのかを産業機械受注の民需と同様に探ってみる。工作機械受注の内需も民間設備投資の動きと強い連動性があることが分かった。 設備投資循環と工作機…Read More

現象の本質を捉えるための賢い解析モデルの選択 ~フィデリティとは何か?~

No.1243, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1243-40/

この度は日本機械学会奨励賞(研究)を頂き、大変光栄に思います。受賞に至りました研究は、構造解析のための低・高フィデリティ有限要素モデルを、変数を変えずに一貫して導出するマルチフィデリティ解析法の構築を試みたものです。本稿では、この研究の概要と私の感じる研究の面白さについて述べたい…Read More

第5回 準一次元流れ

No.1242, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1242-40/

5.1 定常流中の流管 ある流れ場において図5-1に太線で示すような1本の流線を考え,この流線に沿う座標 $s$ をとる.ここでは流れが時間的に変化しない「定常流」として,座標 $s$ をとった流線の周囲を囲むような流管を考える.「流管」とは流線で囲まれた管であり,流管を横切る流…Read More

第5回 小栗上野介忠順の思い

No.1242, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1242-42/

遣米使節として米国に渡航 小栗上野介忠順(1)~(6)は文政十(1827)年、旗本・小栗忠高の子として旗本屋敷である江戸駿河台、現在の明大通りの角(図1)で生まれた。早くからその才を認められ、33歳の万延元(1860)年、大老・井伊直弼の推挙を受けて、幕府遣米使節の実質的なリーダ…Read More

第5回 民間設備投資の動きに連動する産業機械受注の民需

No.1242, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1242-46/

産業機械の受注金額は変動が大きい。特に民需向けの受注の変動が大きい。産業機械は景気に敏感な機種もあるが、景気が盛り上がってから受注が動きだす大型機種が多い。そのため産業機械は景気が回復してから遅れ気味に受注が回復するので、産業機械受注の民需は民間設備投資の動きと強い連動性がある(…Read More

第4回 流れの表し方

No.1241, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1241-30/

水の流れや空気の流れなど身の回りに多くの流れが存在する.今回は流れ,すなわち流体の運動をいかにして表すかを説明しよう. 4.1 運動の表し方 質点の力学において,例えばボールの落下運動は,ボールを追跡し,時間と共に変化するその位置や速度,加速度によって記述される.流れを記述する場…Read More

第4回 鍋島直正の思い

No.1241, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1241-32/

なぜ鍋島直正なのか 幕府の崩壊と明治維新、および太平洋戦争の敗戦は日本の運命を大きく変えた。今回の「日本の埋没」もこれらに匹敵する大きな変化と筆者は捉えている。したがって、これらの時代を生き抜いた偉人の生きざまが、今後の日本人の生き方に大変参考になる。 江戸時代後期は、成長はしな…Read More