一体のかご枠内に二つのかご室を上下に重ねた,二階建て構造のエレベータ.各かご室の停止階を固定的に偶数階・奇数階に振分ける運転が基本となる.必要な輸送能力,待ち時間性能を,通常のエレベータより少ない昇降路面積で確保できるため,建物面積の有効利用が図れる.ただし,建物の階床を等間隔にする必要があるほか,階間交通が不便になるなどの不利がある.近年では,不均等な階間に対して上かごと下かごの距離を調整可能なエレベータも開発されている.また,停止階数が増えて待ち時間性能は若干低下するが,中間階からは任意の階へ運転可能にすることで階間交通を改善する運転方式もある.