工程設計あるいはプロセスプランニングとは,設計からの部品ごとの設計情報あるいは部品図を基にして,その部品の生産に必要な設備,工具,ジグなどを選定することによって工程を決め,それらの工程の順序を決定し,工程順に作業条件を記載したプロセスチャートあるいはプロセスシートと呼ばれる工程票を作成することである.工程票は,作業指示書としても用いられる.多種小量生産の機械加工では,部品形状,幾何公差,材質・材料などの設計からの指示に基づき使用工作機械,工具形状,ジグ・取付け具,加工条件を決定して,工具の移動軌跡を生成することを工程設計と呼ぶ場合が多い.また,多量生産の機械加工や組立工程では,加工形状や組付け方法をもとに,それに必要な生産設備の設計,治具・工具の設計,さらに加工および組立ラインの設計なども含んだ機能を工程設計と呼ぶ場合もある.最近では,コンピュータによってCADの設計情報から,自動的に,使用工作機械を選定し,加工条件を決定して,NC情報を生成するようになってきていて,そのシステムを,自動工程設計システムあるいはCAPP(computer aided process planning)と呼ぶ.工程設計のことを,生産工程設計と呼ぶこともある.