二つ以上の部品を何らかの方法で一体にする作業.組立作業を行う設備全体を組立システムと呼ぶ.組立システムにはいくつかのタイプがあるが,大別するならば
①人手による組立
②専用の自動組立機械による自動組立
③ロボットなどのプログラム可能な機械による自動組立
に分類される.いずれのタイプを選択すべきかは,製品種類と製造条件,すなわち,部品数,年間生産数量,モデルチェンジの頻度,製品の品種数,組立作業者の作業コスト,シフト数,システムへの投資可能額,などの要因を考慮して決定される.人手による組立では,設備費が安い,システムの稼働率が高い,品種変更にすばやく対応でき高い柔軟性と巧妙性を持つ,などの利点があるが,高精密作業や高生産性は期待できない.一方,専用組立機械は,固定されたサイクルタイムで高速高精度に動作し生産性は高いが,設備が高価で再利用が困難,品種変更に対応しずらい,などの欠点がある.これらに対し,プログラム可能な機械による組立では,生産性は専用組立機よりやや劣るものの,生産量に対する柔軟性,設計変更や生産形態の違いに対する適合性に優れるため,多品種中少量生産向けに導入が進められている.