数μm~数mm の粒子を圧縮空気あるいは機械的な遠心力で噴射し,加工表面に衝突させて除去または表面仕上げを行う加工法の総称.用いる粒子の種類や加工目的によって,サンドブラスティング,ショットブラスティング(ショットピーニング),液体ホーニングなどに分類される.サンドブラスティングには,砥粒を圧縮空気に乗せてノズルから噴射する方式(エアブラスティング)と,羽根車を回転させて砥粒を投射する(ロータブラスティング)方式とがあり,鋳物の砂落とし,スケール落とし,ばり取り,粗面化などに利用される.最近は数μm以下の微粒子を用いる微細加工も可能になっている.なお,鋳鉄製ショットを破砕したグリットを用いる方法は特にグリットブラスティングと呼ばれている.ショットピーニングは,金属小球(ショット)を高速度で連続的に打ちつけて加工表面を加工硬化させ,同時に圧縮応力を残留させて部品の疲労強度を向上させようとするものである.液体ホーニングは,液体に混合した微細砥粒を圧縮空気に乗せて吹付ける方法で,つや消し効果や切削工具の強度向上が期待できる.なお投射粒子としてSiCやAl2O3などの砥粒を用いる場合を特に砥粒噴射加工と呼ぶ.