定性的な微分方程式に従って初期状態から遷移可能な状態を生成していく方法.方程式のパラメータの値はいくつかの境界値で区切って定性化し,微分値は+,0,-で表現する.パラメータの値または微分値が変化することを,系の定性的状態が遷移するという.一般に一つの定性的状態から遷移可能な状態は複数ある.これは,複数の変化中のパラメータのうちどれが最初に値を変えるかに関して,分岐が生じるためである.またパラメータ間には実数と同様に和・差・積などの演算規則が定められるが,値が定性化されているため演算結果は一意ではない.複数の演算結果がある場合には,それぞれの可能性について分岐して計算を進める.定性的シミュレーションを生成テスト法として定式化したのがKuipersのQSIMアルゴリズムである.