システムエンジニアリングともいう.システムの最適化を目的としたシステムの分析および設計手法に関する工学.目的の達成のために必要な一連の要素を選定して配列し,システムを構成し,これを運用するための方法論,あるいは,システム分析によって得られた知識を利用して,目的を達成することのできるシステムをシステム原理に従って合成運用する際の技術的側面をさす.システムは複数の要素から構成され,要素間に相互関係があり,特に人工システムの場合はシステム全体で達成すべき目的を持つ存在である.このような,対象の複合性に注目した観点をシステム概念と呼ぶ.システムの最適化とは,人工システムでは,与えられた目的の達成度を最も高くすることであり,生態系のような,システム自体が目的を持っていない自然システムにおいては,システムの状態を人間にとって最も好ましいものにすることである.このようなシステム研究の方法論や成果は,都市交通網,大気汚染,水質汚濁対策,犯罪防止,教育システムの開発など,多くの分野に適用されている.