すでにディスク上に書かれているデータの上に新データを重ね書きして記録すること．光ディスクの場合には，オーバライトの方法としては光変調オーバライトと磁界変調オーバライトがある．光変調オーバライトは，記録膜に照射されるレーザ光のパワーレベルを消去パワーと記録パワーの間で変調させることによりオーバライトを行う方法．一般的に，消去パワーの方が記録パワーよりも低い．このオーバライト方法は，相変化光ディスクと一部の光磁気ディスクに適用が可能であり，この場合，データの転送速度は実質的に記録膜の性能で制限される．磁界変調オーバライトは，光磁気ディスクに用いられるオーバライト方式で，記録膜の温度をキュリー温度近傍まで上昇させることのできるレーザパワーを照射しながら，記録磁界を新データに対応して変調させることによりオーバライトを行う方法．この場合のデータ転送速度は記録磁界のスイッチング速度で決まるため，高速化を必要とする分野には磁気ディスク装置の場合と同様な浮動ヘッドが用いられる．ミニディスクでは，磁界変調オーバライト方式が用いられている．