加振力が調和的な強制振動では,定常解は加振力と同じ振動数を持つ.加振力を複素指数関数\(F = {F_0} \cdot {e^{j\omega t}}\)で表すと,変位は加振力より角度φだけ遅れているので,\[x = X \cdot {e^{j\left( {\omega t - \phi } \right)}} = X \cdot {e^{ - j\phi }} \cdot {e^{j\omega t}}\]と書ける.ただし,\({F_0}\),Xは絶対値である.ここで,\(A = X \cdot {e^{ - j\phi }}\)とおくと,\(x = A \cdot {e^{j\omega t}}\)と書ける.Aは複素数であり,複素振幅と呼ばれ,\({F_0}\)に対する角位置を定める.複素振幅を使うと,定常解の振幅および位相を求めるのに便利である.