Aを線形演算子,φを未知ベクトル(あるいは未知関数),λをパラメータとする方程式Aφ=λφが,パラメータλのある値に対してφ≠0となる解を持つとする.このときこのλの値を固有値といい,そのφに対する解φを固有ベクトル(あるいは固有関数)という.与えられた方程式に対し,固有値と固有ベクトル(あるいは固有関数)を求めることを固有値解析という.よく遭遇する問題はAが行列あるいは微分演算子である場合である.例えば多自由度系の固有振動の問題では,Aは行列となり,固有値と固有ベクトルによって固有振動数と振動の形が定められる.