一般には,冷却に用いられる流体をさす.原子炉内の核燃料の核分裂により発生する熱を取出すために使われる流体で,軽水,重水,気体(CO2,He),液体金属(Na)などが使用される.中性子吸収が小さく,熱伝達と熱輸送の特性がよいこと,誘導放射能の少ないことが要求される.発電炉では熱効率を高めるため冷却材を高温にする必要があり,軽水では7~15MPaに加圧して沸点を高く,また気体では2~6MPa程度に加圧して熱伝達,熱輸送特性を改善している.高速増殖炉では熱伝達の優れた液体金属ナトリウムが使われている.