高温冷却タービンのノズル翼や動翼はセラミック中子を用いた真空精密鋳造合金製品で従来は多結晶構造であった.鋳造時に極めて高度な温度制御を行うことで結晶粒界が全くない1個の結晶からなる中空冷却タービン翼が開発されすでに実用化されている.単結晶翼は結晶粒界がないので粒界を強化する元素が不要となり合金の融点が向上するだけでなく,クリープ強度も上がる.また結晶方位により弾性係数が下がるので熱応力も緩和される.これらの結果,多結晶冷却翼よりタービン入口ガス温度を高められている.しかし製造原価の高い翼である.