蒸気タービン起動時の高圧タービン第一段落内面金属温度が,おおむね180~350℃にあるときの起動である.一般に2~3日程度のユニット停止が該当する.起動時に,タービン各部に急速な温度変化を与えると温度不均一を生じ,①熱応力,②振動,③ケーシングとロータの伸び差,などが制限値に達することがある.このため,第一段落金属温度を基準に,タービン入口蒸気圧力・蒸気温度を設定し,急速な温度変化の軽減をはかる.起動後の運転を無理なく行うためには,第一段落蒸気温度を第一段落金属温度より,+50℃程度高め以内が推奨されている.(→急速起動,冷態起動)