流動床燃焼ともいう.多数の空気吹込み管を持つ分散板の上に,数%の石炭粒子を含んだ砂を数十cmの深さに入れておき,下から空気を吹込んで燃焼させる.空気流速が流動開始速度(約0.2m/s)以上だと,気泡が合体を繰返しながら上昇するために,砂は沸騰に似た様相を呈して流動する.石炭粒子の滞留時間が長く,燃焼の継続は層の熱バランスだけで決まって火炎伝ぱに関係ないので,炭種に鈍感である.また,砂を石灰石やドロマイトに変えると,炉内脱硫ができる.伝熱性能と燃焼負荷率が高いという特色がある.循環流動層燃焼も利用される.