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燃焼

combustion [firing] [burning]

 高速の発熱反応で,一般に光を伴う現象の総称である.反応帯における物質の化学反応による変化が,短時間(パラフィン系炭化水素と空気の予混合燃焼で10-3~10-2秒程度)で完了すること,気相で反応する場合に火炎ができることなどは,燃焼に共通する現象である.燃焼は,各種燃料をはじめとする,いわゆる可燃性物質と,空気をはじめとする酸化剤の間で起こる反応,単一物質の発熱分解反応,あるいはそれらの複合により起こる現象である.狭義には,可燃性物質と酸化剤による反応により起こる現象だけを,燃焼と定義することがあるが,オゾン,ヒドラジン,アセチレンなどが分解反応するときの挙動は,発熱,発光ばかりでなく,火炎の伝ぱ,デトネーションへの移行など,通常の燃焼現象と区別することが難しく,これらを燃焼でないとすることは不自然である.燃焼の過程や燃焼に関与する物質は多様であり,燃焼現象は多岐にわたる.各種の燃焼現象を把握するために分類するが,その分類は,燃焼が起こる相,燃焼する物質の反応特性や初期状態,可燃性物質と酸化剤の混合,燃焼反応が伝ぱする波の構造などによっている.例えば,メタンを空気中に噴出し着火したときの燃焼は,気相燃焼,可燃性物質・酸化剤燃焼,気体の燃焼,拡散燃焼に分類される.

10/1009752.txt · 最終更新: 2023/02/17 11:30 by 127.0.0.1