高温流体と低温流体の間の熱授受を,固体壁などを介して行うことを目的とする装置である.流体の組合せとしては,液体と液体,液体と気体,気体と気体など(途中で相変化する場合がある)がある.熱の移動は,高温側の流体と固体壁の間の熱伝達,固体壁内の熱伝導,固体壁と低温側流体の間の熱伝達により行われる.移動熱量Qは次式で与えられる.
Q=KAΔTmt
ただし,Kは熱通過率,Aは伝熱面積,ΔTmは両流体の平均温度差,tは時間である.種類としては,隔壁を通して熱授受を行う隔壁(間接)式熱交換器(高・低温流体の流れの方向により,向流式,並流式,直交流式などがある),蓄熱式熱交換器,高・低温流体を直接接触させる直接接触式熱交換器,およびコンパクト形熱交換器などがある.目的により,加熱器,冷却器,蒸発器,および凝縮器などがある.