吸収(式)ヒートポンプは吸収(式)冷凍機と同様に,基本的に蒸発器,凝縮器,膨張機構および冷媒蒸気の熱的圧縮機ともいえる吸収器+再生器からなる.蒸発器と再生器で外部より受取る熱量を\({Q_E}\),\({Q_G}\),凝縮器と吸収器で外部に与える熱量を\({Q_C}\),\({Q_A}\)とする.再生器と凝縮器がほかよりも高い圧力のサイクルでは,再生器での温度よりは低いが\({Q_G}\)よりも多い熱\(\left( {{Q_A} + {Q_C}} \right)\)が得られる.一方,再生器と凝縮器がほかよりも低い圧力のサイクルでは吸収器で得られる温度は再生器での温度より高いが,\({Q_A} < {Q_G} + {Q_E}\)となる.前者を第一種のヒートポンプと呼び,後者を第二種のヒートポンプまたはヒートトランスフォーマと呼ぶ.