巨視的な物質の系の示量状態量の一つ．エントロピーの存在は熱力学の第二法則により証明できる．準静的変化における\[dS = \frac{{dQ}}{T}\]によりエントロピーSの変化を定義し，計算する．dQは周囲から系へ向かう熱，Tは系の温度である．絶対ゼロ度におけるエントロピーを基準にする絶対エントロピーもあるが，通常は任意の基準状態との差を用いる．Boltzmannはエントロピーの統計力学的意味づけを与えた（1877年)．情報理論でもエントロピーが用いられるが，熱力学のエントロピーとは別の量である．