気体を加圧，圧縮して連続的に送り出す機械．吐出し圧力と吸込圧力との比である圧力比が2以上，または圧力上昇が100kPa以上のものを圧縮機といい，それ以下のものを送風機（ファンとブロワの総称）という．圧縮機には大別して容積形とターボ形がある．容積形圧縮機は，さらに往復式と回転式に分かれる．往復圧縮機はシリンダの中をピストンが往復し，吸込み・圧縮・吐出しを繰返すもので，吸込弁と吐出し弁を備えて逆流を防いでいる．回転圧縮機は，ケーシング中で回転する特殊なロータを用い，ケーシングとロータで仕切られた押しのけ室の容積変化を利用して，吸込み・圧縮・吐出しを行うもので弁を必要としない．代表的なものとしてねじ圧縮機（スクリュー圧縮機）やベーン圧縮機などがある．ターボ圧縮機は高速回転する羽根列の間を通過する気体に羽根によってエネルギーを与え圧力を上昇させるもので，回転軸に対する流れの方向によって，軸流式，斜流式，遠心式に分かれる．１段当たりの圧力上昇が比較的小さいので多段圧縮機として用いられることが多い．羽根車が一つの軸に多数組合されたものを一軸多段圧縮機と呼び，羽根車の軸が複数のものを多軸圧縮機と呼ぶ．二軸，三軸圧縮機（二軸，三軸コンプレッサ）などがある．また複数個の圧縮機ケーシングから圧縮機群を構成することがあり，低圧側のものを低圧圧縮機（低圧コンプレッサ），高圧側のものを高圧圧縮機（高圧コンプレッサ）と呼ぶ．