主として棒状の材料を接合面が接触するように突合せ,これらを加圧しつつ相対的に回転させて接触面に摩擦熱を発生させ,突合せ面が適当な温度に達した時点で相対運動を停止し,加圧して圧接する方法である.圧接方式には,図に示すように①一方を固定し他方を回転,②互いに反対方向に回転,③両方を固定し,その間にはさんだ中間リングを回転,④左右に振動する方法があるが,現在では主として①の一方回転方式が用いられている.本法では,摩擦過程に接合面の酸化膜や汚れが破壊されて“ばり”として圧接部から押出され,これによって清浄な面どうしの接触が実現するため強力な接合が得られる.本接合過程では,材料の溶融を伴わないため,溶融溶接では接合困難な異種材料の接合が比較的容易であり,また接合時間が数秒と短いため接合能率が高いという特色を持つ.ただし,少なくとも一方の材料が棒状であることが必要など,材料の形状,寸法に制約がある.