縦型円筒状の鋳鉄溶解炉.鋼板製の底付き円筒炉体に上部から装入口(原料投入口),羽口(送風口),出滓(さい)口(溶さい排出口),出湯口(溶湯排出口)を設け,炉壁と炉床を耐火炉材で内張りした高い塔状の炉.装入口から炉底よりある高さまでベッドコークスと称するコークスを詰め,その上に地金,コークス,石灰石を交互に層状に投入し羽口から空気を送ってベッドコークスの燃焼によって地金を溶融加熱し,その間を滴下する溶湯を炉床にため,定期的に出湯口から取出す場合と連続的に出湯させる場合がある.その能力は1時間当たりの溶解量または炉の羽口面の内径で表す.造さい材として投入した石灰石はコークス灰や地金の酸化物や炉壁の侵食溶融物とでスラグを生成する.