鋳鉄材料の材料組織を改善するための処理法.接種材と呼ばれる添加材料を鋳型内に置き,鋳造される液体金属と反応させて,組織を改良する.通常の場合の接種は,るつぼあるいは取鍋内の液体金属に,接種材料を添加して処理する.接種の役割は,片状黒鉛鋳鉄の場合は黒鉛組織の改良・黒鉛共晶の安定化・基地組織のパーライト化を促し,球状黒鉛鋳鉄の場合には球状処理剤添加後の接種すなわち球状黒鉛粒数の調整・黒鉛共晶の安定化・フェライト化の促進をいう.鋳型内接種の場合球状化処理まで含むことが多い.鋳型内接種によって,接種材料の歩留り向上,組織の微細化,などが期待される.