小規模降伏における応力拡大係数Kクライテリオンと全断面降伏における実断面応力\({\sigma _{net}}\)クライテリオンを組合せ,欠陥を起点として生ずる弾塑性破壊を降伏規模にかかわらず評価する手法を2クライテリア法という.実際には,この手法はJ積分クライテリオンを基準とし,それをKと\({\sigma _{net}}\)という二つのパラメータで表現しており,2パラメータ.1クライテリオン法というのが正しい.しかし,2パラメータ法という用語が2クライテリア法よりも一般的に使われる.精度上はJ積分クライテリオンと等価であるが,評価に際してJ積分を使う必要がなく,破壊評価線図の使用によってさらに評価が簡便となる.なお,2クライテリア法,2パラメータ法という用語は上記のほかに,もう少し幅広く使われている.例えば,疲労き裂進展の下限界応力拡大係数範囲ΔKthと平滑試験片の疲労限度σwを組合せ,微小き裂の特性を評価する手法も2クライテリア法,2パラメータ法である.【破壊評価曲線(線図)】