引張試験などにおいて試験片のもとの長さ(標点間距離)をloとし,Δl=l-loだけ伸びたとすると,Δl/lo(×100)を公称ひずみと呼ぶ.dlを長さlのときに生じた微小な伸びとすると,そのときのひずみはdl/lのように定義される.したがってloからliまで変形したときのひすみεは,
\(\varepsilon = \int_{_{{l_0}}}^{{l_1}} {dl/l = \ln \left( {{l_1}/{l_o}} \right)} \)となる.この形から,
εは対数ひずみと呼ばれている.これはまた真ひずみ,あるいは自然ひずみと呼ばれることがある.ひずみの小さい間は公称ひずみとの差はほとんどない.変形を何段階かに分けて考えたとき,対数ひずみでは加算すると同じ値になるが,公称ひずみでは同じにならない.圧縮の場合も符号が異なるだけで同様である.