物体のある微小断面に作用する表面力ベクトルをΔf,微小断面の面積と外向き単位法線ベクトルをおのおのΔs, nとする.応力ベクトルtはΔf/Δsの極限として与えられる.応力テンソルTはnをtに変換するテンソルとして\[t = n \cdot T = {T^T} \cdot n\]または\[t = T \cdot n\]のように定義され,これらの式はコーシーの公式として知られている.直交デカルト座標系におけるTの成分Tijは,前者の定義によれば,xi(軸に垂直な微小)断面に作用する応力ベクトルのxj方向成分を表す.後者の定義によればiとjを入替えたものになる.真応力テンソルまたはコーシー応力テンソルとも呼ばれる.