塑性構成式において塑性変形に伴う加工硬化を規定する硬化法則の一つで,降伏曲面の形と大きさは変わらず,中心が移動するとした理論.これにより応力反転に伴うバウシンガー効果を表現することができる.この理論では,初期降伏関数を\(f\left( {{\sigma _{ij}}} \right) - {k_{\rm{o}}} = 0\)(ここで\({{\sigma _{ij}}}\):応力,\({k_{\rm{o}}}\):初期降伏応力)とするとき塑性変形後の降伏関数(後続降伏関数)は次式で与えられる.
\(f\left( {{\sigma _{ij}} - {\alpha _{ij}}} \right) - {k_{\rm{o}}} = 0\)(\({{\alpha _{ij}}}\):降伏曲面の中心の移動を表す背応力[back stress]).【硬化法則】