アレニウスが提案した式で,化学反応における反応速度\(k\)が次式の熱活性化過程の式で表されることをいう.\[k = A\exp \left( { - \frac{E}{{RT}}} \right)\]ここで,\(R\)はガス定数,\(T\)は絶対温度,\(E\)は活性化エネルギー,\(A\)は頻度因子である.上式の両辺の対数をとると次式を得る.\[\log k = \log A - \frac{E}{{2.303RT}}\]すなわち,上式の関係から予想されるように\(k\)の対数値を絶対温度の逆数値\(1/T\)でプロットすると直線関係が得られ,これにより実験的に定数\(A\),\(E\)が求められる.このようなプロット法をアレニウスプロットと呼び,化学反応のほかに拡散や粘性などの輸送反応や各種機械的特性の温度依存性を表すのにも適用される.この式は,材料の降伏強度やひずみ硬化あるいはクリープ変形速度などを論ずる場合などにも用いられており,クリープ温度補正時間パラメータ法である,ラーソン・ミラーのパラメータもこの式より導かれる.