らせん状の溝を持つスクリューを利用してプラスチック材料を輸送しながら，溶融，混練，押出しをする装置である．エクストルーダあるいは単に押出機とも呼ばれる．この装置には，スクリューの本数によって単軸押出機（単軸スクリュー押出機)，二軸押出機（二軸スクリュー押出機)，多軸押出機，さらに遊星ギヤ押出機などがあるが，その主流は単軸押出機と二軸押出機である．単軸押出機は１本のスクリューと加熱冷却機能を有するシリンダ，材料を貯留するホッパ，溶融したプラスチック材料を賦形するダイス，さらにスクリューを回転させる駆動装置から構成される．二軸押出機の構成もスクリューが2本である点を除けば，単軸押出機のそれと同じである．二軸押出機は2本のスクリューが互いにかみあっているかによって，非かみあい型とかみあい型とに分類され，さらに2本のスクリューの回転方向によって，異方向回転と同方向回転とに分類される．これらの二軸スクリューのうちもっとも多く用いられているのは，かみあい型同方向回転二軸押出機であるが，これに続くのは，かみあい型異方向回転と非かみあい型異方向回転二軸押出機である．二軸押出機は，さらにスクリューの回転数によって高速型と低速型，またスクリュー溝深さによって浅溝型と深溝型などに分類されることも多い．これらはプラスチック材料とその使用目的によって，使い分けられている．