肺などの含気性の臓器あるいは骨などを除く一般の生体組織の密度と音速は,基本的に水におけるこれらの物性値とほぼ等しいので,体外で発生させた水中衝撃波あるいは単一波形の音波を体の中に導いて収束させ,体内の限局させた位置に数十MPa程度の腎臓結石あるいは胆石の破壊強度を超える高圧をたかだか2,3μs間発生することができる.この原理を用いた結石破砕術の総称である.腎臓結石の治療では90%以上の症例がこの方法で治療されているが,胆石の治療ではコレステロール結石に有効とされている.この治療術ではわずかであるが生体組織も損傷を受け,損傷の程度は衝撃波照射数に比例する.