血液が固まること.血液の通り道であるところの血管の壁が破れると,それを修復すべく,血小板凝集系とともに血液凝固系の働きにより凝血塊が形成され,また不要になった凝血塊は線溶系の働きにより溶解される.このように血液は複数の系によって凝固したり溶解したりするように制御されている.血液凝固系はタンパク分子やカルシウムイオン,組織トロンボプラスチン,リン脂質を含む15の因子によって構成されており,その反応の開始点によって内因系と外因系とに区分される.最終的にはフィブリノーゲン分子の一部が切断されることによってフィブリンとなり,分子間結合が進み,さらにXIII因子の働きで塊内の結合が強化される.