キャッソンが,種々の分散溶液を用いて,せん断応力(τ)とせん断速度(γ)との関係を実験的に求めた式をいう.\[\sqrt \tau = \sqrt {{\tau _y}} + \sqrt \mu \sqrt \gamma \]ここで,\({{\tau _y}}\)とμは定数で,\({{\tau _y}}\)はキャッソンの降伏応力といわれ,溶液にある値以上のせん断応力を加えないと流動が起こらないことを示している.定数μはキャッソン粘性と呼ばれる.キャッソンの式は,血液についても適用でき,その降伏応力値はヘマトクリットに依存し,ヘマトクリットがある値以下では,降伏応力値は0となることが知られている.