動脈中の血圧波形を説明するためにFrank(1899年)によって導入されたモデル.大動脈を空気溜のような膨張・収縮する弾性槽で,末しょう血管を一定の流動抵抗Rを持つ剛管でおのおの置換え,弾性槽へ流入する流量をQ,槽内の静圧をpとする.弾性槽の体積変化が静圧変化dp/dtに比例すると仮定し,比例定数をKとすると,\(Q = K\left( {dp/dt} \right) + p/R\)が成り立つ.この式はpについて解析的に解けて,大動脈の血圧\(p\left( t \right)\)が左心室から大動脈への流入流量\(Q\left( t \right)\)の関数として与えられる.実測値をよく説明でき,動脈圧波形の基本モデルになっている.