未知関数uとその微分を含む積分形(はん関数Π)が定義されているものとする.変分原理でははん関数の変化を問題とする.微小変化δuに関して対してΠを停留にさせる,すなわち変分δΠが0となるように極値解uを求めるもので,変分原理に基づく近似解法としてリッツ法がある.工学における数多くの問題を変分原理を用いて解くことができる.例えば,全ポテンシャルエネルギーの原理では,弾性体の全ポテンシャルエネルギーが許容変位場に関して極値をとるような解を見つける.このとき,物体の力と応力とが平衡する.しかしながら,変分原理によって特徴づけられない問題も多く,そのような場合にはガラーキン法などの重みつき残差法が用いられる.