電子計算機では,記憶装置における情報の書込みあるいは読出しに要する時間をいう.機械システムが,周期的な運動をする場合の一周期に要する時間あるいは機械システムが作業を実行する際の作業開始から,作業終了までに要する時間をいう.一般に,機械システムの作業速度や生産性を評価するための指標として用いられる.
(生産管理)ライン生産方式において1個の製品がラインから作り出される時間間隔.この間の必要な作業は,それ以上分割不能な要素作業に分割され,製品種類と生産量を考慮のもとに要素作業の作業の中身とその時間,先後関係などの検討が肝要である.(情報科学)記録・再生の開始後,引続く記録・再生が可能となる最小の時間間隔.一般には主記憶が反復して受取ることのできるデータ記録・再生の最小時間間隔をいう.レジスタの内容を変更するのに必要な時間を示す場合は,内部サイクルタイムと呼ばれる.
一般には定位置から定位置まで運搬するのに要する往復時間.アンローダやコンテナクレーンの荷役は,船倉岸壁間のように,ある場所からほかの場所に荷を搬送する周期的な作業であるが,岸壁条件,潮位,船形,船倉内の荷の状態,運転者の技量などによって,1往復に要する時間は変動する.そこでこれらの条件に依存せず,クレーンの運動能力を表す理論的な値として,つり具の往復の軌跡を想定し,つり具の移動,荷の取りはずしなどに要する総時間をサイクルタイムと呼び,クレーンの理論陸揚能力の計算に使用する.