材料の削られやすさ．材料固有の硬さや強度などの特性以外に，工作機械，工具，切削様式，切削条件，工作物の寸法など，非常に多くの因子の影響を受ける．被削性の評価基準としては一般に，切削抵抗あるいは切削動力，工具寿命，仕上面品位，寸法精度および切りくず処理性の5項目があげられる．なお，切削抵抗の大小と工具寿命の長短とは必ずしも対応しないなど，これらの項目は互いに異なった性格を持つことから，加工の目的に応じて例えば，「工具寿命から見た被削性」や「仕上面粗さから見た被削性」などの表現がなされる．