切削工具が破損あるいは摩耗し使用に耐えなくなるまでの正味切削時間で,通常(分)を単位として表される.工具寿命の判定基準としては,生産現場では製品の寸法精度や仕上面粗さあるいは切りくず形状の変化などが用いられ,実験室的には逃げ面の摩耗幅やすくい面摩耗深さがある値に達した時点とされる.工具寿命方程式は切削速度や送りなど切削条件と工具寿命との関係を表した式で,例えば工具寿命をT,切削速度をVとすると,VTn=C(nおよびCは切削条件によって決まる定数)の関係が多くの場合成立することが知られている.