人間と機械が情報の授受を行う境界部分のこと.ヒューマンインタフェースとも呼ばれる.最近は,マンマシンシステムと言う呼び方よりもヒューマンインタフェースと言う呼び方が好まれる傾向にあるが,これは人間と機械の間の情報の授受において人間の立場が重視されるようになってきたことを反映したものと考えることができる.マンマシンインタフェースにおける課題としては次の二つが指摘されている.一つは,機械の巨大化・高速化に伴う,人間の情報能力と機械の情報処理能力の間のアンバランスに関するものであり,もう一つは,操作の理解しやすさ・覚えやすさなどに代表される人間と機械との間の情報伝達の効率に関するものである.これらの問題に対する研究は主に,認知科学あるいは認知工学と呼ばれる領域で行われており,前者は主に人間の情報処理のメカニズムを解明するという分析的なアプローチを,後者は実際にインタフェースのあり方を提案し実現するという合成的なアプローチをとっている.