フレーム

frame

 知識表現形式の一つ.注意の方向付けを行い記憶の再呼び出しと推論を容易にするような方法で知識表現を組織化する手法に関係している.知識と予期の組織化フレームは新しいデータが以前の経験を呼び起こして組織化し次の必要な状況を予期するという認知活動のモデルにおける基本要素として使われる.フレーム表現の特徴の一つは,スロットに手続き型知識として「何をすべきか」(if-add型),「どのように計算するか」(if-needed型)の付加が可能であることである.フレームのデータ構造は名前のついたレコードである.レコード内の値(スロット)としてほかのレコード,取るべき値に関する制約を置くこともできる.フレーム理論はデータ構造を提案してはいるが,その利用法については言及しておらず,今後の研究が待たれる.現在まで,典型的知識の表現,階層的知識の表現と性質の継承,手続き知識の付加,推論の制御などが研究されている.フレームベースの知識表現言語としてはKRLとKL-ONEが有名である.どちらも手続き的意味論である.