フォトリソグラフィー

photo lithography

 リソグラフィーは,本来石版を用いて印刷することを意味する言葉である.フォトリソグラフィーは,写真製版技術を意味し,半導体製造工程では,微細な半導体回路のパターンをウェーハ表面に塗布したフォトレジストと呼ばれる感光剤に転写し,レジストパターンを形成する技術の総称.特に,転写するための光源に光を用いる場合をフォトリソグラフィーという.解像可能なパターンは,転写に使用する光源の波長に依存し,高圧水銀灯の特定波長,g線(436nm),h線(405nm),i線(356nm),エキシマレーザのXeCl(308nm),KrF(248nm)およびArF(193nm)などが使用される.半導体回路のパターンの転写にX線,電子線(電子ビーム),イオンビームを使用する場合は,それぞれX線リソグラフィー,電子ビームリソグラフィー,イオンビームリソグラフィーといい,フォトリソグラフィーとは区別することもある.フォトリソグラフィー技術とエッチング技術は,微細加工には不可欠の技術であり,近年では,マイクロマシンの加工にもこれらの技術が応用されている.