光センサ

optical sensor

 光を検出して電気信号に変換するデバイスの総称.光センサは,おもに物質が紫外~近赤外の光(波長100~2000nm)を吸収して自由電子を生ずる光電効果を利用しており,外部光電効果の光電子放出効果および内部光電効果の光導電効果と光起電力効果を利用したデバイスに分類される.光電子放出効果は物質の仕事関数をΦ,プランク定数をh,光速度をcとすると,λhcを満たす波長の光の照射で電子が放出される現象で,これを利用した光センサには光電管や光電子増倍管がある.光電子増倍管は二次電子増倍器を有する高利得な光電管であり,微弱光の検出に利用される.また,微弱光画像の光強度を二次元的に増倍する光電子増倍管としてマイクロチャンネルプレートがある.光導電効果および光起電力効果は,λhc/Eg(Egは禁制帯幅)を満たす光を半導体に照射した際に,それぞれ伝導電子の増加により電気伝導度が増加する現象および発生したホール・電子対が内部ポテンシャルで分離されて電極間に起電力を発生する現象である.光導電効果を利用した光センサには光導電セルがあり,その材料には比視感度に類似した分光感度を持つCdSや近赤外に感度を持つPbSが利用されている.光起電力効果を利用した光センサにはフォトダイオードやフォトトランジスタがある.フォトダイオードには,応答性を高めたPINフォトダイオードや内部増幅作用を持つアバランシェフォトダイオードもある.