OS

operating system

 コンピュータシステムの持つハードウェア資源の割振り,入出力制御,プロセスの実行制御,ネットワーク管理などを行う基本ソフトの集合体.コンピュータシステムの効率的運用,操作性向上のために用いられる.最初に本格的なOSが用いられたのは,1964年にIBMから発表された大型コンピュータSystem/360,時分割処理(time sharing system,TSS)OSとしては1965年にMITで開発されたMulticsシステムであり,この二つのシステムによりオペレーティングシステムの基本的な技術が確立された.1969年にはAT&Tベル研究所でUNIXが開発され,ミニコンピュータ用OSとして大学や研究所を中心に利用されてきた.UNIXは開発当初よりソースコードが公開されていたため,その記述言語Cとともにさまざまなシステムに移植され改良されてきている.最初のマイクロコンピュータ用OSは,1973年にDigital Research 社から発表されたCP/Mであり,8ビット型マイクロコンピュータ用OSとして利用されている.16ビット型以上のパーソナルコンピュータ用OSとしては,Microsoft社のMS-DOS,Windows,複数のタスクを並行処理できるIBM社のOS/2,さらにはUNIXなどが用いられている.また,ネットワーク上の複数のシステムを効率的に利用する分散型OS,機器制御などの実時間処理に適したリアルタイムOSなども利用されている.