2本(以上)のマニピュレータからなるロボットシステム,双腕ロボットともいう.力の干渉を伴わない協調と,伴う協調がある.前者は各腕相互の衝突を回避する経路を生成する運動学的課題が中心であるが,後者はさまざまな力制御の方法論が課題として存在し,学術的には後者に興味が集中している.片方を主として位置制御による運動をさせ,他方を従として力制御により追従させるマスタスレーブ方式が最も単純な制御方式であるが,ほかに,対象物の粘弾性特性をも考慮して両手腕のインピーダンスを制御する方式,位置/力のハイブリッド制御方式などが提案されている.