多関節ロボット

multi-joint robot

 ロボットアームに作業を行わせる場合の課題は,その手先を作業空間のどこに移動してどういう姿勢をとらせるかである.そのため,アームには回転関節や旋回関節あるいは直動関節などからなる複数の運動自由度を持たせる必要があり,このように複数の駆動関節で構成された空間位置決め機構を多関節ロボットあるいはマニピュレータという.多関節ロボットにはさまざまな形態と呼称があり,肩や肘に相当する関節によって決まる手先の運動面が主として水平面内であるものを水平多関節ロボット,主として水平面に垂直であるものを垂直多関節ロボットという.また,空間内の位置決め動作の基本となる座標系に従って関節の種類と配置を選んだものに直角座標ロボット,円筒座標ロボット,極座標ロボットなどがある.なお,基部から手先までのルートが一つのものをシリアルリンクマニピュレータ,二つ以上のものをパラレルリンクマニピュレータともいう.※産業用ロボット