エンドエフェクタの位置・姿勢をm次元の変数xで表すとき,マニピュレータで機構の一般化座標θの次元nがn>mを満たすものを冗長マニピュレータと呼ぶ.冗長マニピュレータではxの運動(無限小変位,速度,加速度など)を実現するθの運動に任意性があり,これを冗長性という.冗長性はx=f(θ)の写像のヤコビ行列の零空間で表され,その次元を冗長自由度と呼ぶ.特異点回避,障害物回避,エネルギー最小化などに冗長性を利用することが局所的および大局的最適化問題として定式化されている.