フーリエ変換

Fourier transform

 フーリエが1822年に彼の著,Analytical Theory of Heatで発表した数学的解析手法であり,現在の信号処理の基本となっている.元の信号をx(t),変換後の信号をX(f)とするとフーリエ変換と逆フーリエ変換はそれぞれ\[\begin{array}{l} X\left( f \right) = \int_{ - \infty }^\infty {x\left( t \right){e^{ - j2\pi ft}}dt} \\ x\left( t \right) = \int_{ - \infty }^\infty {X\left( f \right){e^{j2\pi ft}}df} \end{array}\]で表される.tを時間(距離)とするとfは周波数(空間周波数)となる.フーリエ変換を用いることにより,信号を時間波形および周波数スペクトルとして二つの軸上で分析することができる.上の式で定義されるフーリエ変換を任意の波形について数値計算で求めようとすると,信号をディジタル化するとともに有限な積分区間で積分する必要がある.それらは離散フーリエ変換と呼ばれ,下式の組で定義される.\[\begin{array}{l} X\left( k \right) = \sum\limits_{n = 0}^{n = N - 1} {x\left( k \right){e^{ - j2\pi kn/N}}} \\ x\left( n \right) = \frac{1}{N}\sum\limits_{k = 0}^{k = N - 1} {x\left( k \right){e^{j2\pi kn/N}}} \end{array}\]ただし,x(n)およびX(k)をそれぞれN個の数字の列とする.